『フリーランスを代表して申告と節税について教わってきました。』確定申告の前に読むべき最もわかりやすいおすすめの書

フリーランスを代表して 申告と節税について教わってきました。

 

著者 きたみ りゅうじ

出版社 日本実業出版社

発売日 2005/12/8

読んだきっかけ

小さな会社・個人事業主の税金、確定申告、節税について、わかりやすいと評判のきたみりゅうじ氏の本。

実際に毎年、確定申告をおこなっているフリーランスの方からのおすすめの書ということで推薦され、読みたい本リストに入れていました。

ちなみにこの本は、染谷昌利氏のオンラインサロン『ギガ盛りブログ飯』を通して、献本いただきました。

発信者と出版社を繋ぐ「ギガ盛りUnlimited(β版)」というサービスで、本を読みたい・レビューを書きたい人にとって、素晴らしいサービスですよ(^^)

昨年、私自身も本を出版し、初めて確定申告が必要になったことで、以前から読みたいと思っていたこの本を遂に読むことができ、非常に勉強になりました。

『フリーランスを代表して申告と節税について教わってきました。』の概要

プログラマーで営業もできて、イラストや執筆を手がけるライター&イラストレーターという異色の経歴を持つきたみ氏。

わかりやすく読みやすい本が売れている昨今、この本は初版2005年、30刷以上の超ロングセラーの本で、長くフリーランスに愛されている本ですね。

フリーランスのきたみ氏が、税理士さんに税金のホントのところを切り込んで、普通は税理士さんが話さないようなポイントまで書かれていて、建前ではない本音がわかるところが素晴らしい。

以前、私は社労士事務所に勤めて、労働保険・社会保険手続き、年末調整、法定調書の作成や手続きをおこなったことがあり、また、現在の小さな会社では創業時から会計処理に携わって税理士さんとやりとりして、最後は税理士さんに決算処理をやってもらっています。

士業は国家資格を得て、独占的に業務をおこなっているので、いくらクライアントのためとは言ってもグレーなことやブラックなことをして、管轄する連合会や同業からニラまれたり、国家資格を取り上げられることがあると、食べていけなくなります。

そんなこともあって、『本当はこうやったほうが得』、『こうやるべき』という本音があっても、建前でクライアントにアドバイスしてしまうという場面があると思います。

そんな状況の中、匿名で回答されているやり手の税理士さんにより、本音の部分が書かれていて、社会保険に関わることから個人事業や小さな会社に関わる税金のことが全て網羅されている本として貴重ですね。

ピックアップ!紙面

ぶっちゃけどこまでが必要経費?

94ページから始まる『ぶっちゃけどこまでが必要経費?』の箇所では、事業主の目線、税務署の目線で書かれていて、面白いです。

仕事に関する経費は片っ端からのっけて税金を少なくし、調査が入った時の否認された税金と利子を払うだけ。

『経費の判断に正解はなく、悪質な場合でなければ、特に問題にはならない』という部分は、日々、何を経費にしていいのか迷っている人にとっては非常にわかりやすい考え方ですね。

ムダなく納税の青色申告

毎年3月になって慌てて確定申告する人にとっては、簡単な白色申告で済ませてしまいそうですが、第4章から青色申告について細かく解説されています。

白色申告と青色申告の違い、控除の差など、わかりやすく書かれていて、注目すべきポイントは以下の2点です。

  • 青色申告は開業から2か月以内か、その年の3月15日までに申請を出した人しかできない
  • 複式簿記が必要な青色申告控除と簡易簿記で可能な白色申告控除の差55万は、税金にして82,500円

ほか、青色申告には損失の繰り越しなどもありますが、白色申告か青色申告か、82,500円のために複式簿記で記帳するかというのが最初に考えるべきラインになるかと思いますね。

書籍の目次

第1章 税金ってなんぞや?

第2章 カシコクいこう社会保険

第3章 記帳業務はシゴトの家計簿

第4章 ムダなく納税の青色申告

第5章 知らずにすまない消費税

第6章 いずれは見すえる法人化

第7章 しのびよる税務調査の影

得られる知識・3つのポイント

  1. 個人事業主・小さな会社の税金・節税の全体像がわかる
  2. 社会保険・消費税・法人化・税務調査の裏事情まで知ることができる
  3. 確定申告の中でも特に青色申告のメリット・考え方を理解できる
坂井

個人事業・小さな会社の税金事情を知りたい人、確定申告をする人にとっては、この本一冊でOK!

 

事業をスタートして、確定申告する予定の場合は、最初にこの本を読んで青色申告を検討するのが良いでしょう。

こんな人にオススメ

  • 個人事業主
  • 小さな会社の経営者・役員
  • 確定申告をする人(年末調整をしてくれる会社からの給料以外の副収入がある人)
  • 経理担当者

税金を徴する税務署(国)の意図、税金をできるだけ少なくしたい事業主の意図、どちらも把握してどう捉えるか、どう考えて行動するか、この2つの面からイラスト付きでわかりやすく、しかも本音まで記載したこのような本はなかなかありません。

税金・確定申告のわかりやすいおすすめの書です。

この本を読んで広がる世界

  • お得な控除やメリットを理解した上で、青色申告による確定申告ができる
  • 税務調査に怯えることなく、日々の記帳・会計処理ができる
  • 何を経費にしたら良いか、基準ができて、経費処理が楽になる

『わからないことは怖い』と感じますよね。

事業を始めたけれど税金のことは全くわからない、確定申告はやったことがないので、何から手をつけていいのかわからない。

本質を理解することで、わからないという怖さを克服でき、最適な判断と取り組みができる。

税金についてのバイブルとして、長年読み継がれているこの本は、事業をやっている人全員にすすめたい本ですね(^^)

フリーランスを代表して 申告と節税について教わってきました。

 

著者 きたみ りゅうじ

出版社 日本実業出版社

発売日 2005/12/8

 

 

この記事を書いた人

坂井 和広

石川県金沢市出身、京都在住のWEBディレクター&マーケター。
Webサイト制作、集客・売上アップの実績をまとめたノウハウ本、著書『Webサイトのつくり方・運営のしかた 売上・集客が1.5倍UPする プロの技101』をソーテック社より出版。

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