警備会社のWeb集客/警備員の求人・人手不足の会社がSNSなどで集める方法

現在、多くの警備会社が抱えている最大の課題は「人手不足」です。警備業界は建設現場やイベント、施設管理などさまざまな現場に欠かせない存在である一方で、現場で働く警備員の確保が年々難しくなっています。特に中小規模の地域密着型警備会社にとっては、営業活動と採用活動の両立が大きな負担となっています。

しかし、こうした課題に対して「Web集客」と「SNS活用」を戦略的に取り入れる企業が増えており、成果を上げている事例も見られるようになってきました。

今回の記事では、警備会社が新規営業のためのネット集客をどのように進めていくべきか、また深刻な人手不足に対してどのようにSNSなどを活用して警備員を確保していけるかについて、具体的な方法とともに解説していきます。

警備会社の業界動向

近年、警備業界は以下のような変化とニーズの高まりに直面しています。

  • 高齢化社会により施設警備や交通誘導のニーズが拡大
  • 大型イベントの再開による雑踏警備需要の急増
  • 商業施設・病院・学校などにおける常駐警備の増加
  • 工事現場の増加による交通誘導警備の継続的な需要
  • 女性やシニア層の警備員採用の推進

一方で、待遇面や仕事のイメージから「警備業を選ばない若年層」が多く、企業側は積極的に魅力を発信しなければ採用に結びつかない状況が続いています。

警備会社はどこも人手不足という現状

中小の警備会社に限らず、大手も含めて慢性的な人手不足が続いています。特に以下の理由から、採用のハードルが年々上がっています。

  • 若年層の就職先としての人気が低い
  • 現場仕事で体力が必要なイメージが強い
  • 高齢化による現役警備員の引退
  • 定着率が低く、採用コストがかさんでしまう
  • 求人広告に費用をかけても応募が集まらない

このような課題に対して、WebマーケティングやSNSを通じて、「自社で働く魅力」を発信する企業が増えています。特に働き方や職場の雰囲気を動画や写真で伝えることで、これまでリーチできなかった層へのアプローチが可能となります。

警備員が必要な受注元・営業先となる業種(BtoBビジネス)

警備会社が受注・営業対象とするのは、主に法人や団体です。以下のような業種が代表的な取引先となります。

  • 建設会社:道路工事や建物新築現場での交通誘導
  • 商業施設・ショッピングモール:常駐警備や巡回
  • 医療機関・介護施設:出入り管理や来訪者対応
  • 教育機関:校内の巡回や正門での立哨警備
  • イベント会社・広告代理店:コンサート、マラソンなどの雑踏警備
  • 工場・物流施設:搬入出管理、夜間警備

こうした法人向け営業では、「信頼性」「即応力」「地域密着性」などが重要視されるため、自社の強みをWebサイトや提案資料で具体的に示すことが大切です。

地域の警備会社が取り組むWeb集客

警備会社が新規の法人顧客を獲得するために、以下のようなWeb集客施策が有効です。

地域キーワードSEO対策

  • 〇〇市 警備会社」「〇〇市 交通誘導警備」「〇〇区 施設警備」など地域と業務内容を掛け合わせたキーワードでのSEO対策が基本
  • 自社ホームページにサービス内容・導入事例・対応可能地域を詳しく記載
  • ブログで「現場レポート」「警備業界の豆知識」など専門性をアピール
  • Google検索で上位表示されるように、見出し構成や内部リンクを最適化

MEO(Googleマップ最適化)

  • Googleビジネスプロフィールを作成し、「地域名+警備会社」で検索されるように整備
  • 実績写真・求人情報・会社の雰囲気を定期的に投稿
  • 顧客からの口コミレビューや写真投稿を促進し、信頼性を高める

導入事例やお客様の声を掲載

  • 許可を得て「〇〇建設での交通誘導事例」「××病院での施設警備の様子」などを掲載
  • 法人に向けた「成果」と「信頼」を可視化する
坂井

臨時で必要な雑踏警備や交通誘導警備は、一度、依頼するとリピート顧客となる可能性があり、依頼可能な警備会社を探している会社や店舗がたくさんあります。

SEOによる検索結果やMEOによるマップで上位表示されることで、顧客からすると依頼先となる警備会社が探しやすくなるので、反響の取れるWebサイトの整備+地域キーワードSEO+MEOは必須の取り組みです。

人手不足の会社が取り組むべき警備員の求人・採用活動

では、実際に人材を確保するために、どのような方法が効果的でしょうか。従来の求人媒体に加えて、次のような施策が注目されています。

リクルートWebサイトを展開

  • 採用専門ページを作成し、仕事内容・給与・働くメリットを明確に
  • 若年層や女性にも訴求できるようにデザインやコピーを工夫
  • 社員インタビューや現場動画、1日のスケジュール例などを掲載
  • 応募フォームはスマホ対応で簡単入力できる設計にする

YouTube・TikTokで社内・仕事の状況を配信

SNS動画は、警備業界のイメージを大きく変える力があります。

活用方法の具体例
  • 【警備員の一日密着動画】…実際の業務を映像で伝え、安心感とリアリティを提供
  • 【新人警備員の研修風景】…未経験者へのハードルを下げる
  • 【社長や先輩社員のメッセージ動画】…親しみやチーム感を演出
  • 【警備員あるある】…ショート動画で拡散性アップ(TikTok向け)

※顔出しが難しい場合はアニメーションやテロップ解説だけでも効果があります。

ハローワークや求人サイトの活用

  • ハローワークでは公共性と安心感を提供できる
  • Indeed求人ボックスなど無料でも使える求人メディアを併用
  • 求人文には「地域密着」「未経験歓迎」「年齢不問」などのキーワードを意識的に盛り込む
坂井

警備会社にとって従来からのハローワークや求人サイトからの応募だけでは人材確保が難しくなってきています。

そんな中、YouTubeやTikTokなどの動画発信をおこなっている会社に、若手や女性の応募が増えているようです。まずは真似る=学ぶからスタートして、採用のためのSNSや動画配信に取り組んでいきましょう。

まとめ:警備員の求人にはSNSを活用したい

警備業界の人手不足は深刻ですが、従来の紙媒体や求人広告だけでは、なかなか効果が出にくいのが現実です。そこで今後、中小の警備会社が注力すべきは「SNSを活用した求人戦略」です。

  • SNS動画でリアルな働き方や職場の雰囲気を伝える
  • 若い世代に対して親しみやすさと信頼感を届ける
  • 自社採用サイトと連携させて応募につなげる

こうしたデジタル採用広報を行うことで、今まで接点のなかった若年層や異業種からの転職希望者にもアプローチできます。

警備員の求人活動にこそ、SNSを積極的に取り入れるべき時代です。社内に担当者がいない場合は、Webマーケティングに強い外部パートナーと連携しながら、早めに取り組んでいくことをおすすめします。

坂井

人の確保が必要な警備業にとって、応募者を増やし、採用人数を増やすことは必須の課題です。

仕事を増やす、採用を増やす、両面で必要なWebサイトを整備し、それぞれの作業と集客活動をおこなっていくことが大切です。

1.社内SNS担当者がやってみる 2.外部業者と連携して運用する

上記2つのパターンがあります。警備会社にとってこれから必須の取り組みとなりますので、まずはスタートしましょう!

この記事を書いた人

坂井 和広

石川県金沢市出身、京都在住のWEBディレクター&マーケター。
Webサイト制作、集客・売上アップの実績をまとめたノウハウ本、著書『Webサイトのつくり方・運営のしかた 売上・集客が1.5倍UPする プロの技101』をソーテック社より出版。

19年以上に渡り、中小企業のWEBサイト制作・集客・解析・売上アップまで総合的に支援。

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